アフリカ小僧、隠居日録

定年後の日常を、隠居所で気ままに書いてるブログです

名曲喫茶探訪

 音楽之友社から2022年12月に発行された「名曲喫茶探訪」を読んだ。今の人には、名曲喫茶がいかなるものか、わからない人が多いのではないだろうか?

 

 要すれば、クラシック音楽を流す喫茶店のことだ。店にもよるが、なかには高額なオーディオ装置やマニア垂涎のレコードコレクションを備えたお店もあった。

 

 

 小僧が学生だった1960年代、70年代には、都内に何か所か名の知れた名曲喫茶が存在していた。会話ができるお店もあったし、なかにはクラシック音楽を一生懸命聴くため、会話することが憚れるお店もあった。

 

 ネット時代の今では考えられないが、西欧の音楽に飢えた若者がこうした名曲喫茶で、一杯のコーヒーを注文して三時間四時間過ごしていたのだ。まさに昭和の隠れ家である。

 

 音楽之友社から発行された「名曲喫茶探訪」は、都内を中心に今なお残るお店を多数の写真とともに紹介している。小僧にとって懐かしかったのは、渋谷の「ライオン」だ。

 

珈琲の香りとモーツァルトやショパンなどクラシック音楽が流れる名曲喫茶は、昭和の隠れ家でした。今も、健在です。「名曲喫茶探訪」は、音楽之友社から出版されました。

 

 渋谷の「ライオン」は、小僧が高校生の時から、渋谷にありながら別世界だった。あれから50年以上経っても、ライオンは変わっていない。こうなると、街の文化財と言ってもいいくらいの価値がある。ここで、フォーレやモーツァルトのレクイエムを聴けば、誰でも詩の一篇や遺書の10行くらいたやすく書ける。

 

 新宿の「らんぶる」も懐かしい。小僧が高校時代とは若干場所が変わったようだが。新宿の「らんぶる」は、三越の裏と歌舞伎町の入口あたりに二軒あったが、三越裏のお店が残っているようだ。実は「らんぶる」は、渋谷にも同名の喫茶店があった。

 

 渋谷の「らんぶる」は、ハチ公広場の交差点を渡り、細い路地を入ったところにあった。三階まで席があって、高校時代、よくお世話になりました。これら、新宿と渋谷の同名の名曲喫茶「らんぶる」がどういう関係なのか不明である。

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