コロナ禍の影響で三年半以上、遠出をしてこなかった。自宅での刺激の無い生活のため、小僧の前頭葉は縮み、老いてますますキレやすくなり、完全に短気高齢者となってしまった。
そんな小僧のことを心配した親戚が、八ヶ岳の一泊旅行に誘ってくれた。三年半、長距離を走る機会のなかった小僧の愛車、マークXも久しぶりの遠出に興奮し、エンジン全開で中央高速を走った。
小一時間も走れば、空は青く、山は緑で、風はさわやか。忘れていた旅の喜びが蘇ってきた。ああ、中央高速よ、前頭葉にポジティブな刺激をありがとう。
目的地の小淵沢の一歩手前の八ヶ岳PA(パーキングエリア)で、昼食をとることにした。駐車場で愛車から降りれば、高原の風が爽やかで気持ちいい。さあ、なにか美味いもんでも食べよう。
食券発券機の前に立てば、、小僧が食べたいものがはっきり分かった。ラーメンだ!「数年ぶりに外食のラーメンが食いたい、食いたい、食いたいぞー」腹の底から、ラーメンと言う言葉の大合唱が聞こえるようだ。
結果、八ヶ岳PAの食堂のラーメンは、絶品でした!
澄んだ醤油味のスープと麺、その上にチャーシュー、メンマ、鳴門巻き、海苔、長ネギが浮かんだ何気ないラーメン。そう、すべてが何気なく、自然体で、実に美味いラーメンでした。卓上用の胡椒入れから、パッ、パッ、パッと白コショウをたっぷりかけ、ズズーと麺とスープを啜れば、ああ、至福の時。
失った三年半を返せ、縮んだ前頭葉を返せ、と言いたいが、やめておけ。今はただ、八ヶ岳パーキングエリアで、このラーメンに出会ったことに感謝し、無我夢中で食べるのだ。
ラーメンと
無我の小僧が
生き返る (小僧)
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