90才を越える親戚の年寄りが介護付き高齢者施設に入ることになった。入所する時、小僧も同行した。
行きの車の中で、年寄りは新たな環境に入っていくことを考え、不安だったのだろう、言葉数が少なかった。
到着すると親切なスタッフが部屋に案内してくれた。そして、施設での暮らし方について説明してくれた。年寄りも同行者の小僧も、そんなに多くのことを理解できないが、この青年がいい人だと感じ、新しい環境に光がさしたような気がした。
丁度昼時だったので、年寄りと一緒に施設のランチを食べることにした。
サラダ、サンドイッチ、スープ、お茶、果物がお盆に載って出された。これが美味かった。
ティーラウンジのような所でランチしていると、入居者の方々やスタッフが通りかかる。挨拶すれば、挨拶を返してくれる。皆、良さそうな人に思えたのは小僧だけでなく、年寄りも同感だったようだ。
少し安心したような年寄りを施設に託し、小僧はとりあえず帰途についた。
夜になって、本人から電話が来たが、うまくやっているようで安心した。
30年以上前、子どもを初めて幼稚園に連れて行った日のことを思い出した。3才の子どもも、90才を越える年寄りも、新しい環境にうまく溶け込んでたいしたものだと感心する小僧であった。
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