アフリカ小僧、隠居日録

定年後の日常を、隠居所で気ままに書いてるブログです

筋トレと金トレ

 (タイトルはAIのアドバイスに頼りました)

 

 「週刊ダイヤモンドは何曜日の何時から予約を受付るのか?」

 地元の図書館にいたら、係の人にこう尋ねる男性の声がした。何気なく声のした方を見ると、毎日、ジムで見かける男性だった。この男性、七十歳前後だと思うが、体幹トレーニングをしているので姿勢がいい。

 

 質問の趣旨は、誰よりも早く「週刊ダイヤモンド」を読みたいという事だろう。経済関係の週刊誌ということは知っていたが、なぜそんなに急いで読みたいのか?図書館の帰りに書店に立ち寄って、立ち読みしたら「なーるほど」と腑に落ちた。

 

 

 株式市場の動向や新ニーサ、企業情報が中心の週刊誌なのだ。おそらく、男性は午前中はジムで筋トレをし、午後は自宅に戻って「金取れ」ではなかった「金トレ」をしているのだろう。そのため、出来るだけ早く「週刊ダイヤモンド」が読みたいのだ。

 

思わず大枚九百円をはたいて買ってしまった「週刊ダイヤモンド」

 かと言って、この男性は一冊九百円もする雑誌を買うほど入れ込んでいないか、ケチなのか、ま、そんなところだろう。何事もほどほどにしなくてはいけない、と信じている小僧からすれば、この男性、理想的だ。

 

 木乃伊取りが木乃伊になる、ではないが、小僧は書店で「週刊ダイヤモンド」を買ってしまった。

 

 それ以来、小僧も、午前中はジムで筋トレ。ジムの大浴場で風呂に入って帰宅。簡単なランチを済ませると、「金トレ」をするようになった。と、言っても、一時間ほどの金トレだ。何事もほどほどにしておくものだ、というのが小僧の信条である。

 

 二つのキン・トレの後は、三十分ほどピアノの練習だ。ああ、素晴らしい時間。ピアノの練習のおかげで、全ての欲や妄想が消えて行く。ピアノ教室に通い始めてよかった。

 

 欲が無くては生きて行けない。欲があり過ぎても身を滅ぼす。ほどほどの所を歩んでゆくのが高齢者の知恵と経験のはずだ。だが、これは簡単ではないと感じる、株高と新ニーサに踊る今の日本である。

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