アフリカ小僧、隠居日録

定年後の日常を、隠居所で気ままに書いてるブログです

我が青春の東京日仏学院

 飯田橋駅から五分ほど外堀通りを市ヶ谷方面に歩くと、右手に逢坂がある。この坂の途中に「東京日仏学院」がある。

 

 小僧は五十三年前から七年ほど通学した。通学と言っても、夕方から夜にかけて二時間ほどの授業を週に三回受けていた。

 

 

 いろんな人が来ていた。学生、勤め人、海外赴任を控えた役人やビジネスマン、人生や将来を模索する人、音楽家などなど。

 

 先生は、フランス人が多かった。学校自体がフランス政府によって運営管理されており、設立は1952年、昭和27年だ。安くはないが高くもない授業料で、フランス語が学べるのだから、ありがたい。

 

東京日仏学院の看板。

 ブルーの地に白抜きの文字がオシャレだ。看板の左下には、「在日フランス大使館」と書かれており、まさにこの学校がフランス政府の出先であることがわかる。

 

 校舎に向かって歩いてゆくと、樹木と芝生の緑が鮮やかな庭がある。それに面して、白を基調とした低層の校舎がある。

 

木々の緑と校舎の白が美しい。この風景は、五十年前と変わっていない。

 ああ、我が青春の東京日仏学院よ。かつてあったカフェや本屋が、今回の訪問時には空っぽの空間になっていたが、コロナ禍で閉店したのだろうか?

 

 二階の図書館は今もあった。小僧はこの図書館で、レコードや本を借りたように思います。七年も通ったおかげで、小僧はモロッコ人の友人とフランス語で話すことが出来るのです。

 

 ありがとう、東京日仏学院。鬱屈した小僧の青春時代を支えてくれたフランス語学習の時間が懐かしい。