親戚の集まりがあり、沼津に行った。親戚が、沼津の老舗の仕出し屋「桃中軒」(とうちゅうけん)のお弁当を出してくれた。これが実にきれいで美味かった。
海老てんぷらに抹茶の入った塩を振りかけ、ムシャ・・・う、美味い。煮しめのコンブや玉子焼きなどを次から次へと食べる。寒い日だったので、お弁当と一緒に出されたお麩(ふ)の入った熱いお吸い物をズズーと呑む。熱いお吸い物は、寒い日にありがたい。
小僧が子供のころ、沼津、桃中軒と言えば、駅前にレストランや宴会場が入ったビルを持つ、立派な老舗でした。東京から沼津の親戚の家に遊びに行くと、叔父さんが必ず連れて行ってくれました。黒服を着たプロフェッショナルな給仕さんたちが、サービスをしてくれる素晴らしいお店でした。
今はかつてのレストランは閉じたようですが、お弁当の仕事などは継続されていて、今回その恩恵に恵まれました。立派なお弁当を食べながら、今はもういない叔父さんや子供心にも高級感を感じたレストランを思い出した小僧であった。
行きも帰りも、新百合ヶ丘と小田原間は小田急ロマンスカー、小田原と沼津の間は、東海道線を使った。時おり見える富士山に感動した。富士山は静岡県の、いや日本の象徴だと感じた旅でした。
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