アフリカ小僧、隠居日録

定年後の日常を、隠居所で気ままに書いてるブログです

トリュフォー監督と子供たちへの愛情

今週のお題「名作」

 (タイトルは、AIに付けてもらいました)

 映画の名作は数あれど、小僧にとって名作の一つは、フランソワ・トリュフォー監督の「思春期」だ。

 

 1976年封切りのフランス映画だから、もう48年も前の作品だ。当時、封切りから一、二年遅れて「テアトル新宿」で観たと記憶している。ユーチューブでトリュフォーの「思春期」の映像の断片や主題歌を見たり、聞いたりして懐かしくなった。

 

 

 この映画は、フランスの地方都市の小学校の子供たち、家族、街が描かれた名作である。名作と言っても、大上段に構えたものでなく、肩の力を抜いて、まさに円熟したトリュフォーが子供たちと楽しんで作った映画だ。

 

 主題歌は、「子どもたちは日曜日にうんざりしている」というもので、これまたいいシャンソンだ。

 

 歌の趣旨は、学校は嫌だけど、日曜日、家にいるのはもっと退屈だ、そんな風な歌だと小僧は勝手に解釈している。

 

 今、日本は五月の連休で親も子も独り者も、皆ハッピーかもしれない。でも、なかには、退屈でうんざりしている子供たちもいるかもしれない。そんな子供たちの日曜の朝も映画では描かれている。

 

 学校も職場も苦手だった小僧だが、高齢者になって毎日が日曜日になってみると、学校や職場でのゴタゴタが懐かしくもある。「子どもたちは、日曜日にうんざりしている」と、映画「思春期」の主題歌で歌われているが、わかるような気がする。

 

 映画の最後は、子どもたちが林間学校で過ごすシーンだ。同じ休みでも、自宅での日曜日と違い、仲間と過ごす夏のバカンス村での時間は、子どもたちにとって最高の時間のようだ。子供たちの解放された精神とエネルギーが眩しいラストシーンだったと記憶している。

 

 映画では子どもの虐待問題も出てくるが、ほぼ半世紀前のフランスの地方都市の穏やかな時間が感じられる名作だ。

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